求人募集|人口1400人の村でシェアリングエコノミーを実現するHELP! STOREのスタッフ採用

株式会社西粟倉・森の学校では、人口1400人の村でシェアリングエコノミーを実現するHELP! STORE(ヘルプ!ストア)の実現に向け、スタッフを募集します。

2022年3月18日にグランドオープンした複合施設・BASE 101% -NISHIAWAKURA- 等、村内の集客施設を拠点にしながら、村の困りごとをテーマに村内外の人たちが助け合えるシェアリングエコノミーの実現を目指します。

HELP! STOREの概要
・人口1400人の村で困りごとをテーマにしたシェアリングエコノミーを実現するための事業
・「野菜の収穫が間に合わないから手伝って欲しい」等、村にはボランティア以上インフラ市場未満の困りごとが溢れている
・困りごとは西粟倉村でしか体験できない非日常コンテンツになり、関係人口の創出にも寄与する
・村内外の人たちが関わり助け合いながら、豊かな村の暮らしを守るためのプラットフォームを実装する

地域で活かし切れていないスキルやモノを貸し借りしながら住みやすい地域を目指す

私たちはシェアリングエコノミーの実践を通して、活かし切れていないスキルやモノを貸し借りしながら住みやすい地域を育んでいきたいと考えています。

「畑の草刈りを手伝って欲しい」「大きな家具を運ぶために半日だけ軽トラックを借りたい」、村の生活で発生するちょっとした困りごとを解決するための仕組みをつくりたいのです。

都会だったらお金を払って民間企業に依頼をすれば解決することかもしれません。しかし、人口1400人の村には民間企業が参入するほどではない市場規模の困りごとがたくさんあるんです。

田舎にはボランティア以上インフラ市場以下の困りごとが溢れている

西粟倉村は岡山県北に位置する人口1400人・森林率95%の村です。移住者は200人を越え、この10年で40以上の会社や事業が生まれています。景観の美しい中山間地で賑やかな動きが起こっています。しかし、ふだんの生活では困りごとが溢れています。

村人の困りごとの例
・夏は草刈り、冬は雪掻きが必須。重労働なので若者に手伝って欲しい。
・先祖から受け継いだ畑で野菜を栽培しているが収穫が追い付かない。企業に勤めており出荷販売までは時間を割けないため廃棄しがち。
・秋になると庭の柿の実を食べるために熊が寄るので危ない。しかし柿の実を収穫するのは老人には大変なので代わりに収穫して欲しい。
・どうしても外せない仕事があるので子どもを2時間だけ預かって欲しい。とは言え、知らない人に預けるのは不安。
・畑を借りたので野菜を育てたい。耕うん機を半日だけ貸して欲しい!

「分かる〜〜!!!」と共感する人は多いはずです。これらは西粟倉村だけではなく、田舎ではよくある困りごとだからです。とは言え、小さな村なので草刈りの代行会社は存在しません。ベビーシッターもいません。それは、困りごとがボランティア以上インフラ・市場以下の規模だからです。

この問題を解決する事業がHELP! STOREです。

村民の困りごとを解決するシェアリングエコノミーの実現

「ねえ、ちょっと助けて〜!」と村民がHELP!の声を上げると、「よっしゃ、手伝ったろ!」と手伝ってくれる人が登場する。つまり村で互助を進めるための仕組みがHELP! STOREです。すでにそういったやり取りは日常的に行われているものの、助けてと声を上げるのは勇気の要ることです。その精神的ハードルを下げ、助け合いながら幸せに生きる仕組みをつくりたいんです。

手伝ってくれた人には、サービスや労働の対価としてお金は支払われません。HELP!の声を上げた人が設定した条件での物々交換やコミュニティ通貨での対価交換を想定しています。なぜならば、お金を介してしまえばお金以上の価値が生まれないからです。

HELP! STOREの対価交換の例
・野菜の収穫を手伝う → 収穫した野菜をもらえる
・草刈り雪掻きを手伝う/耕運機を半日借りる → 缶ビール1ケースがもらえる
・子どもを2時間だけ預かる → コミュニティ通貨

敢えてお金を介さないことで、HELP!の声を上げた人と手伝ってくれた人の関係性が深まるきっかけをつくります。

おすそ分けしてもらった野菜はふだんスーパーマーケットで購入する野菜より凝った料理を作るでしょうし、いっそう美味しく感じるはずです。缶ビールはいつもよりキュッと喉を潤すでしょう。誰かのHELP!を手伝って貯めたコミュニティ通貨は、自分のHELP!の支払いに使いたいと考えるかもしれません。地域の資源が温かい温度感で地域の中で循環するはずです。

そして、HELP! STOREは村民同士の助け合いを促すだけではありません。村外から訪れる人たちに非日常な体験コンテンツを届けることで関係人口を創出できると考えています。今や「来て、見て、食べて」の観光だけではおもしろくありません。その地域でしか出来ない「今だけ ここだけ」の体験を求めている人はたくさん居ます。

例えば、その体験が「柿の実を摘んでおばあちゃんと一緒に干し柿を仕込んだ」「薪ストーブの燃料用に薪を100本割った」だったらどうでしょう。思わず人に話したくなりませんか?その地域のことをちょっと好きになりませんか?また訪れたいと思いませんか?お金を払って体験するだけではない価値と関係性が生まれるはずです。

家庭菜園以上、専業農家以下の兼業農家の野菜を流通する野菜マルシェ

HELP! STOREは困りごとの解決をテーマにした事業です。多くの村民の困りごとのひとつに野菜の流通があります。

私たちは家庭菜園以上、専業農家以下の兼業農家が栽培する野菜の流通と所得の向上に取り組みます。その手段が週末開催する野菜マルシェです。

お米や野菜を中心に、村には多くの兼業農家がいますが、以下のような困りごとがあります。

村の兼業農家の困りごと
・先祖から引き継いだ土地=畑を維持するため、家庭消費&おすそ分け以上の野菜を栽培している
・兼業で企業等に勤めているため、JAや道の駅に梱包・出荷する時間が無い
・せっかく栽培しているのだからいくらか所得に繋がれば良いが売り先も無い

一方で、スーパーマーケットで遠い土地の知らない人が育てた野菜を買うよりも村の知り合いが育てた新鮮な野菜を買いたいという声も多くあります。しかし、その野菜は一部の兼業・専業農家をのぞけば市場流通していません。だからこそ、野菜マルシェの存在が必要です。

野菜マルシェの概要
・兼業農家が休日に出店し、野菜を販売するマルシェ形式のイベント。野菜以外にも卵や焼菓子、不要衣類のフリーマーケット等なんでもござれ。
・顔の見える野菜の流通を実現し、地域内で資源とお金を循環させる。
・兼業農家をはじめ、月に数万円の所得向上を目指す・

テントがずらりと並び、軽トラには朝採れの季節野菜がこんもりと積まれている。新鮮な野菜を目当てに村人や村外からお客さんが集まり賑わう。野菜はもちろん、お菓子づくりが得意なママのシフォンケーキやおばあちゃんが作った干し柿、放し飼い飼育のニワトリの卵など、村人が手塩をかけてつくった食が一同に並ぶ。そんな場を作りたいと考えています。

野菜マルシェは月に1〜2度開催される定期的なイベントにする予定です。村にマルシェが根付くことで楽しい未来が待っていると信じています。

野菜マルシェが実現する未来
・顔の見える村の野菜が年中手に入る → 地域内で資源とお金が循環する
・商いとしての農業が成立せずとも、移住者やシニア層の小商いになる → 複業の選択肢の増加
・70歳以上の村民が所有する畑が利活用される → 10年後には激増する耕作放棄地が減る
・安定した販売出口があることで新しい野菜の栽培に挑戦できる → 村に流通する野菜が多種多様になる
・日常利用するユーザーが村外から集まる → 非観光地の西粟倉村に人が集まりお金が落ちる

野菜マルシェを通して家庭菜園以上専業農家以下の領域で農ある暮らしを実現する人が増えるはずです。

自分が口にするものはできる限り自分で育てる。余った野菜はおすそ分け感覚でマルシェに出店し販売する。村の友達が喜んでくれる。今度はこんな野菜を育ててみようと妄想が膨らむ。いつもより多めに野菜を育て売るとちょっとしたお小遣い稼ぎにもなる。気づけば村で野菜を育てる人が増え耕作放棄地が減っていた。と明るい未来を描いています。

実はお菓子作りが趣味だったママが週末100個限定でシフォンケーキを売ったり、おばあちゃんから梅シロップづくりや干し柿づくりを教わるワークショップを開催したり…と野菜の販売以外の展開も計画しています。

野菜マルシェが村民にとって自己実現の場地域の営みを教わる場になりうるはずです。

2022年3月18日 BASE 101% -NISHIAWAKURA- オープン

私たち西粟倉・森の学校は木材工場の一部をリノベーションし、2022年3月18日にBASE 101% -NISHIAWAKURA- をオープンしました。

まだオープンして2ヶ月ですが、おかげさまで県内外からたくさんのお客さまが足を運んでくださいます。

BASE 101% -NISHIAWAKURA- は可能性発掘基地をテーマにした複合施設です。

  • ジビエや産直野菜たっぷりのランチを提供するレストラン
  • 自社栽培いちごや周辺地域の特産品を生かしたスイーツを提供するカフェ
  • 5種類の完熟いちごを食べ比べできるいちご摘み体験をはじめとした収穫体験
  • DIY用アウトレット木材販売や西粟倉・森の学校オリジナル製品の展示販売
  • 村のクラフト作家さんや独自セレクトした商品の販売
    等に取り組んでいます。

101%という数字と記号には、人と人、人と自然において、可能性の発掘を地道に繰り返し、100%を超えた101%⇆101%になる関係を丁寧に育みたいという思いを込めています。人と自然の可能性を発掘し、潜在的な価値を引き出し合い、喜びを分かち合う拠点を実現します。

HELP! STOREや野菜マルシェはまずはBASE 101% -NISHIAWAKURA- で実装することを予定しています。西粟倉村でしか出来ない「今だけ ここだけ」の体験を提供します。村内外の人たちが交わり関わり合う場所にしたいからです。

自身が農ある暮らしを実践しながら場づくりをする

記事を執筆しているハダは自宅でニワトリを飼育中です。名古屋コーチン、ホシノブラック、烏骨鶏、アイガモ、計25羽を放し飼いしています。

放し飼いで育ったニワトリの卵は黄身が箸で掴めるほど新鮮です。濃厚なコクを味わってしまうと市販の卵には戻れません。毎日卵を生むので、夫婦2人では消費し切れずに余ってしまいがち。野菜マルシェがスタートした際には自らも出店して村のお友達に卵を食べてもらいたいと考えています。

ご近所さんに畑をお借りして野菜づくりもしています。理念ばかり崇高な素人有機栽培。ナスやキュウリ、白菜、大根など定番野菜はおすそ分けでいただくことが多いので、ズッキーニやハバネロ、エゴマなど村ではあまり見かけない野菜を育てるのが楽しみです。西粟倉村で暮らし始めた6年前までは植物すら育てたことがありませんでしたが、畑・狩猟・養鶏と関心と実践の幅が広がりました。

汗をかき土を耕す。お天道さまの気分に右往左往する。日々の植物の成長を楽しむ。自然の実りに感謝する。季節を食べる喜びを噛みしめる。そして、大切な人たちと分かち合う。分かち合いの場をつくりあげる。

そんな場をつくることができたら村で生活する私たちがいちばん嬉しいです。だからこそ、自身が農ある暮らしを楽しみながら、農ある暮らしを広げる場づくりを担う仲間を探しています。

この仕事に向いている人、向いていない人

人口1400人の小さな村で生活し、西粟倉・森の学校で仕事をするのに向いている人、向いていない人がいます。

■ 向いている人
・自分で決め、考え、仕事を進めるのが面白い
・相談上手な甘えん坊さん
・仕事と生活、ON・OFFを問わず、自分をさらけ出せる

■ 向いていない人
・仕事は指示されたことをキッチリこなすのが好き
・失敗したくない完璧主義者
・人に深く踏み込まれたくない性格

心苦しいのですが、充実した研修体制や福利厚生があるわけではありません。お給料も十分ではありません。朝令暮改も多々あります。でも、私たちは失敗しないことよりも手を挙げ自ら挑戦すること自体が尊いと信じています。今までもスタッフのアイデアからたくさんの新商品や事業が生まれました。

西粟倉村はわずか600世帯の村ですので、生活する集落ではほぼ全員が知り合いです。消防、草刈り、お祭りなど地区の行事もあります。スキー場があるような中山間地なので冬は氷点下を下回りますし、家にはカメムシが大量発生することもあります。

コンビニすら無い田舎の村なので不便を挙げればキリがありません。しかし、何もない環境だからこそ、自分の特性を活かし働くにはもってこいの村です。なにもないからなんだってできます。

地域の可能性を信じて諦めたくない

「田舎には仕事が無い」「林業なんて儲からない」「農業では食っていけない」記事を読んでいるあなたもおそらく耳にしたことのある言葉だと思います。地域や産業を相対的に見れば仕事は無いし儲からないのかもしれません。

でも、私たちは地域の可能性を信じて諦めたくありません

「儲からない」「仕事が無い」と言って何もしないのではなく、お客さまに喜んでもらえる商品をつくり届け1円でも利益をつくりたい。1つでも多くの仕事を生み出したい。だから、泥臭く手を動かします。

私たち西粟倉・森の学校が大切にしている価値観は、人と自然の可能性を発掘することです。

仕事が無いなら自分たちでつくればいい。儲かる仕事にすればいい。

決して簡単なことではありません。それでもやるんです。だから、面白い。

西粟倉・森の学校は諦めの悪い会社です。知識も経験も無い素人集団が林業・木材業に関わり始め12年が経ちました。何度も赤字を出しながらも諦めなかったことで西粟倉・森の学校は生きています。そして、これからも生き続けます。

採用情報まとめ

採用条件や応募方法のまとめです。

採用条件

採用条件は以下です。

  • 勤務場所  岡山県西粟倉村 ※西粟倉村内への移住が必須
  • 勤務時間  8:30 〜 17:30(休憩時間60分)
  • 就業期間  協力隊期間3年間 ※その後の正社員登用を前提 ※地域おこし協力隊の企業研修型制度を活用して募集
  • 給  与  月額24万円(西粟倉村との委託契約)
  • 福利厚生  西粟倉村との委託契約のため個人事業主となります。国民健康保険に加入していただきます。
  • 休暇休日  休日:不定休(カフェ運営やイベント出展の都合上、土日祝が出勤となる場合あり。その場合は平日に振替休日を取得)、GW/夏季休暇/年末年始/慶弔休暇/有給休暇/特別休暇あり
  • 住  居  西粟倉村で住居を探します(人口1,400人の村のため選択肢は少ないことをご了承ください)

西粟倉・森の学校は平均年齢38歳、女性スタッフが約6割の会社です。Iターン者だけではなく地域の人も多く働く会社です。

選考プロセス

選考プロセスは以下の手順で実施します。

  1. メールでの応募
  2. 書類選考
  3. 1次面接(Zoomによるビデオ面接)
  4. 2次面接(3次面接)
  5. 採用

応募方法

応募に必要な書類は以下です。

  • 履歴書(写真貼付・PDF)
  • 職務経歴書(PDF)
  • 西粟倉・森の学校でやりたいことをまとめた資料(形式自由・PDF)

を下記メールアドレス宛にメール添付でお送りください(データサイズ20MB以内)。

info[at]morinogakko.jp ※[at]を@マークに変えてメールをお送りください

※提出いただいた書類は採用選考及び入社手続きに必要な範囲で使用し他の用途に使用しません。

募集人数・期間

2022年7月から正式募集開始、募集枠は1名です。

応募をいただき次第、書類選考や1次面接を随時実施しますので早く募集期間が終了する可能性があります。

応募する前にお互いのことを話しませんか?

移住を伴う求人なのでいきなり応募!というわけにはいきませんよね。「まずは詳しく話を聞いてみたい」というご相談も大歓迎です。事業/採用担当者のハダとビデオ会議サービス・Zoomで30〜60分お話ししましょう。

thada[at]morinogakko.jp(※[at]を@マークに変えてメールをお送りください)にメールをお送りください。TwitterやFacebookなど各種SNSからの連絡でもかまいません。

事業/採用担当者のハダから一言

畑・狩猟・養鶏に取り組んでいることもあり「自給自足的な生活をしているんですね」と言われることも少なくありません。しかし、私自身は田舎で自給自足をしたいわけではありません。スローライフを過ごしたいわけでもありません。

ここにあるもの(村の資源)とここにいる人(自分も含めた村民)でどんな価値や仕事を生み出せるかに関心があります。「廃棄処理に困る端材で新商品を作れないか?」「猟師と罠を仕掛ける狩猟体験ツアーはできないだろうか?」「1000羽のマイクロ養鶏でも事業が成り立つ方法はないか?」西粟倉村というフィールドを生かして商売のアイデアを考えることが大好きです。

精度の高い計画も大切。だけど、まずは最速で1歩を踏み込んで潜り込む。田舎生活を試行錯誤しながら楽しみ、事業を成長させる経験を通して自分自身もまた成長する。そんな仲間と出会い、一緒に未来をつくることができるのが楽しみです。

関連記事

HELP! STOREについては合わせてこちらの記事も御覧ください。

最新のお知らせお知らせ